王子の盲愛
ゆっくり歩いて、定食屋まで行く。
ちょうどお昼時で、人で満席だった。
「いっぱいだね。どうする?王弥くん。違うとこ行こうか?」
「理世ちゃんがいいなら、待つよ!」
「うん!じゃあ…名前書いとこ!」
「理世ちゃん、寒くない?」
「うん、王弥くんにくっついてるから……」
そう言って、ピタッと腕にしがみついた理世。
「フフ…理世ちゃんがくっついてくれるなら、寒いのもいいなぁ~!」
「うん…」
順番が来て、席に座る。
「王弥くん、唐揚げ定食でいいんだよね?」
「もちろん!」
「じゃあ…それを二つで………あっ!」
「ん?どうした?」
「ううん、何もない…!」
「言って?何?」
「グレプちゃん…」
テーブルの上に、グレプちゃんモチーフのパフェが紹介されていた。
「ん?あ、パフェ?」
「でも、いい!
ここの唐揚げ定食、量が多いらしいし」
「食べたいんでしょ?だったら、頼も?」
「だって、食べれないかもしれないから……」
「一緒に食べよ?」
「え?でも王弥くん、甘いものあんま好きじゃないでしょ!それに、冬だし……」
「でも、理世ちゃんが食べたいなら食べさせたい!」
「でも、残すことになったらお店に失礼でしょ?」
「だから!僕も食べるから、残らないよ?」
「王弥くんは、パフェも食べれるの?」
「食べれるよ!理世ちゃんが唐揚げ定食も食べきれなくても、それも食べてあげるよ?」
「それじゃダメでしょ!?
益々、パフェなんか頼めないでしょ?」
「だから!僕は食べれるの!ちゃんと自分のお腹の具合位わかるんだから!」
「は?それじゃ、私はわかってないって言いたいの!?」
言い合いを始めた二人。
「違うよ!僕は、理世ちゃんに何でもしてあげたいだけ!食べたい物も、何でも食べさせたいの!」
「私だって、王弥くんに無理させたくない!」
「無理なんかしてないよ!
僕は、理世ちゃんの為に生きてるんだよ?
理世ちゃんの為じゃないと、動けない!」
「そんなの…ダメだよ!」
「どうして?」
「だって、王弥くんは王弥くんでしょ?
それに、私だって王弥くんの為に何かしたいし」
「だったら、僕の言うこと聞いて?」
「え……」
「僕に、ワガママ言って?」
「王弥くん…」
「理世ちゃんのワガママを叶えるのは、僕だけの特権だよ!僕にワガママ言えるのも、理世ちゃんの特権!
理世ちゃんだけは、何でも許される!」
真っ直ぐ見て言う、王弥。
理世は、もう…何も言えなかった。
それ程の、重い王弥の愛情が理世を取り込んでいた。
ちょうどお昼時で、人で満席だった。
「いっぱいだね。どうする?王弥くん。違うとこ行こうか?」
「理世ちゃんがいいなら、待つよ!」
「うん!じゃあ…名前書いとこ!」
「理世ちゃん、寒くない?」
「うん、王弥くんにくっついてるから……」
そう言って、ピタッと腕にしがみついた理世。
「フフ…理世ちゃんがくっついてくれるなら、寒いのもいいなぁ~!」
「うん…」
順番が来て、席に座る。
「王弥くん、唐揚げ定食でいいんだよね?」
「もちろん!」
「じゃあ…それを二つで………あっ!」
「ん?どうした?」
「ううん、何もない…!」
「言って?何?」
「グレプちゃん…」
テーブルの上に、グレプちゃんモチーフのパフェが紹介されていた。
「ん?あ、パフェ?」
「でも、いい!
ここの唐揚げ定食、量が多いらしいし」
「食べたいんでしょ?だったら、頼も?」
「だって、食べれないかもしれないから……」
「一緒に食べよ?」
「え?でも王弥くん、甘いものあんま好きじゃないでしょ!それに、冬だし……」
「でも、理世ちゃんが食べたいなら食べさせたい!」
「でも、残すことになったらお店に失礼でしょ?」
「だから!僕も食べるから、残らないよ?」
「王弥くんは、パフェも食べれるの?」
「食べれるよ!理世ちゃんが唐揚げ定食も食べきれなくても、それも食べてあげるよ?」
「それじゃダメでしょ!?
益々、パフェなんか頼めないでしょ?」
「だから!僕は食べれるの!ちゃんと自分のお腹の具合位わかるんだから!」
「は?それじゃ、私はわかってないって言いたいの!?」
言い合いを始めた二人。
「違うよ!僕は、理世ちゃんに何でもしてあげたいだけ!食べたい物も、何でも食べさせたいの!」
「私だって、王弥くんに無理させたくない!」
「無理なんかしてないよ!
僕は、理世ちゃんの為に生きてるんだよ?
理世ちゃんの為じゃないと、動けない!」
「そんなの…ダメだよ!」
「どうして?」
「だって、王弥くんは王弥くんでしょ?
それに、私だって王弥くんの為に何かしたいし」
「だったら、僕の言うこと聞いて?」
「え……」
「僕に、ワガママ言って?」
「王弥くん…」
「理世ちゃんのワガママを叶えるのは、僕だけの特権だよ!僕にワガママ言えるのも、理世ちゃんの特権!
理世ちゃんだけは、何でも許される!」
真っ直ぐ見て言う、王弥。
理世は、もう…何も言えなかった。
それ程の、重い王弥の愛情が理世を取り込んでいた。