偶然から始まった恋の行方~敬と真理愛~
待合から大きな声が聞こえてくるなんてよっぽどのこと。
処置室から出た俺は辺りを見回した。
「ねえあなた、この服がいくらするか知っているの?」
「いいえ」
40代くらいの女性に詰め寄られているのは花見先生だ。
女性の方はボロボロになった布切れを持っている。
「私は糖尿病患者だってわかるようにペンダントをつけていたでしょ?」
「ええ」
「それを見れば低血糖発作だってわかったはずでしょ?何で着ていた服を切り刻む必要があったのよ」
「そ、それは・・・」
いつものように、完全に委縮してしまった花見先生。
マズイな。
彼女の態度が余計に患者をイライラさせている。
「それに、あなたが指示した検査も処方もみんな間違っているわ」
「ですからそれは・・・」
きっと昏睡状態で運ばれてきた患者から必要な聞き取りがでができなくて色々な検査をしたはずだし、状態を確認するために着衣を切ることだってある。
そうはっきり言えばいいものを、もじもじとしてばかりの花見先生に患者がキレている。
処置室から出た俺は辺りを見回した。
「ねえあなた、この服がいくらするか知っているの?」
「いいえ」
40代くらいの女性に詰め寄られているのは花見先生だ。
女性の方はボロボロになった布切れを持っている。
「私は糖尿病患者だってわかるようにペンダントをつけていたでしょ?」
「ええ」
「それを見れば低血糖発作だってわかったはずでしょ?何で着ていた服を切り刻む必要があったのよ」
「そ、それは・・・」
いつものように、完全に委縮してしまった花見先生。
マズイな。
彼女の態度が余計に患者をイライラさせている。
「それに、あなたが指示した検査も処方もみんな間違っているわ」
「ですからそれは・・・」
きっと昏睡状態で運ばれてきた患者から必要な聞き取りがでができなくて色々な検査をしたはずだし、状態を確認するために着衣を切ることだってある。
そうはっきり言えばいいものを、もじもじとしてばかりの花見先生に患者がキレている。