偶然から始まった恋の行方~敬と真理愛~
さすがに人目のある待合で大声を出すのはお互いにまずいだろうと診察室を空けたようだが、女性は動こうとしない。
「この責任はあなたに取ってもらいますからね」
花見先生に向けて文句を言い続けている。
困ったな。
何かあればすぐにネットのあげられてしまうこの時代に、病院で『医療ミスだ』と騒がれてはどんな噂が広がるかわかったのじゃない。
何とかして早く収集しなければいけないんだが・・・
「今日の管理当直って誰?」
近くにいた看護師に聞いてみた。
24時間休みなく稼働するうちくらいの病院では、事件性のある患者や突発的な事態にそなえて部長クラス以上の管理職が当直で病院に待機している。
もちろん普段は呼び出されることもなく、仕事をしたり仮眠をとったりするだけだが、いざ何かあれば病院の責任者として決断を下す。
今回のケースはまだ管理当直の先生を呼ぶほどのことでもないが、相手はVIPみたいだし早めに対応した方がいいだろう。
「えっと、今日の日勤帯は産科部長で、昨夜は副院長先生でした。まだ残ていらっしゃると思いますが」
副院長って、
「小鳥遊副院長?」
「ええ」
そうか、おじさんが病院にいるのか。
それなら話が早いと、俺は携帯を手にした。
「この責任はあなたに取ってもらいますからね」
花見先生に向けて文句を言い続けている。
困ったな。
何かあればすぐにネットのあげられてしまうこの時代に、病院で『医療ミスだ』と騒がれてはどんな噂が広がるかわかったのじゃない。
何とかして早く収集しなければいけないんだが・・・
「今日の管理当直って誰?」
近くにいた看護師に聞いてみた。
24時間休みなく稼働するうちくらいの病院では、事件性のある患者や突発的な事態にそなえて部長クラス以上の管理職が当直で病院に待機している。
もちろん普段は呼び出されることもなく、仕事をしたり仮眠をとったりするだけだが、いざ何かあれば病院の責任者として決断を下す。
今回のケースはまだ管理当直の先生を呼ぶほどのことでもないが、相手はVIPみたいだし早めに対応した方がいいだろう。
「えっと、今日の日勤帯は産科部長で、昨夜は副院長先生でした。まだ残ていらっしゃると思いますが」
副院長って、
「小鳥遊副院長?」
「ええ」
そうか、おじさんが病院にいるのか。
それなら話が早いと、俺は携帯を手にした。