偶然から始まった恋の行方~敬と真理愛~
翌朝、私と敬と敬也は高城の家にやって来た。

さすがにいきなりは怖くて、事前にお母さんへ電話を入れた。
黙って一人で子供を産んだこと。
その子の父親は敬であること。
敬との関係を認めてほしいこと。
わがままで一方的なお願いとは思いながら、「どうか許してください」と電話口で頭を下げた。



事前の電話がよかったのか、玄関を入った私たちをおじさんとおばさんが迎えてくれた。

「突然すみません」
深く腰を折る敬。

「ごめんなさい」
私も敬の後ろで謝った。

「どうぞ上がりなさい」
なぜかご機嫌なお母さんにすすめられ私たちは高城家の応接間に通された。
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