星名くんには秘密がある
「もしかして、かっしーとひまりんも星名湊狙いなの? じゃあ沙絢とライバルじゃーん。やば、おもしろくなって来た」
抑揚が少ないせいか、言葉遣いと声のトーンがアンバランスに聞こえる。
面白いと言いながら、あまり興味がなさそうにも感じた。人の恋路を楽しまれるのは複雑だから、楽しんでもらわなくてもいいのだけれど。
「どっちかと言えば、私は下津くんの方が……」
最後の方を濁しながら比茉里ちゃんが話す。彼の名前が出て来たことに、正直驚いている。それは、明智さんも例外ではなかったようだ。
「ひまりんさぁ、樹のどこがいーの? そこんとこ詳しく」
「そういう小雪ちゃんは、どうなの?」
「ちゃん付けはやめて。かゆいから」
この女子会の趣旨を忘れて、2人は下津くんの話題で盛り上がっている。
なんだか微笑ましく思えて穏やかな視線を送っていると、瀬崎さんがわざとらしく咳払いをした。
「それで? 湊くんの何が知りたいの?」
優越感漂う態度で頰杖を着き、瞼が下がり気味の艶っぽい目をこちらへ向ける。
湊くんのことは、なんでも知っているのよ。とでも言いたげな顔だ。
絵の女の人を見たことがあるのか。未来の話を知っているのか。喉の寸前まで上がって来るけど、聞けない。
抑揚が少ないせいか、言葉遣いと声のトーンがアンバランスに聞こえる。
面白いと言いながら、あまり興味がなさそうにも感じた。人の恋路を楽しまれるのは複雑だから、楽しんでもらわなくてもいいのだけれど。
「どっちかと言えば、私は下津くんの方が……」
最後の方を濁しながら比茉里ちゃんが話す。彼の名前が出て来たことに、正直驚いている。それは、明智さんも例外ではなかったようだ。
「ひまりんさぁ、樹のどこがいーの? そこんとこ詳しく」
「そういう小雪ちゃんは、どうなの?」
「ちゃん付けはやめて。かゆいから」
この女子会の趣旨を忘れて、2人は下津くんの話題で盛り上がっている。
なんだか微笑ましく思えて穏やかな視線を送っていると、瀬崎さんがわざとらしく咳払いをした。
「それで? 湊くんの何が知りたいの?」
優越感漂う態度で頰杖を着き、瞼が下がり気味の艶っぽい目をこちらへ向ける。
湊くんのことは、なんでも知っているのよ。とでも言いたげな顔だ。
絵の女の人を見たことがあるのか。未来の話を知っているのか。喉の寸前まで上がって来るけど、聞けない。