星名くんには秘密がある
高層マンションの扉から湊くんが出てきた。いつの間にか電話を終えて、手にはカードキーを持っている。
広いエントランスを通り過ぎると、ホテルのロビーのような空間が現れて。正面のフロントには受付のような人が立っていた。
初めて見る風景に流れるような視線を送りながら、私たちはエレベーターへ乗る。
手慣れた様子で湊くんがカードをかざすと、行き先階数が6と表示された。
このシステムは何だろう。
目新しそうに辺りを見回していると、比茉里ちゃんが感嘆のため息を混じらせて。
「これって、セキュリティカードってやつ?」と問う。
「そうだよ。コンシェルジュからセキュリティカードを貰うとエレベーターに乗れる。カードキーの階へしか止まらないようになってるんだ」
「へえー」と感心するように、再び大きなため息を吐く。
そんなセキュリティシステムがあることを初めて知った。
エレベーターの中に、心なしか良い香りが漂っている。高級感が溢れているというか。
さっき外で見かけた人と同じように、他の住人も高貴な雰囲気の人が多いのかな。
どうしてこんなところに、下津くんは住んでいるんだろう。
広いエントランスを通り過ぎると、ホテルのロビーのような空間が現れて。正面のフロントには受付のような人が立っていた。
初めて見る風景に流れるような視線を送りながら、私たちはエレベーターへ乗る。
手慣れた様子で湊くんがカードをかざすと、行き先階数が6と表示された。
このシステムは何だろう。
目新しそうに辺りを見回していると、比茉里ちゃんが感嘆のため息を混じらせて。
「これって、セキュリティカードってやつ?」と問う。
「そうだよ。コンシェルジュからセキュリティカードを貰うとエレベーターに乗れる。カードキーの階へしか止まらないようになってるんだ」
「へえー」と感心するように、再び大きなため息を吐く。
そんなセキュリティシステムがあることを初めて知った。
エレベーターの中に、心なしか良い香りが漂っている。高級感が溢れているというか。
さっき外で見かけた人と同じように、他の住人も高貴な雰囲気の人が多いのかな。
どうしてこんなところに、下津くんは住んでいるんだろう。