唯くん、大丈夫?〜小盛り編〜
確かに私は一昨日、保健室で唯くんに、
キ、キキキキキ、
キスを、された。
想像できる?
推しメンにリアルでキ、キキ、キ、…されるのよ?
普通に考えて?
…あ、だめ、失神する。
普通に考えると失神します。だめです。
そもそもどうしてそんなことに?
私なりに唯くんの現在の心情を想像してみる。
…うん。
うんうん。そっか。
きっと唯くん、美琴にフラれてわけわかんなくなってるんだ。
無表情でわからないけど、やっぱり辛いよね。悲しいよね。
うんうん。
なかったことにしてあげよ!
「…ぃよーし!今日も平和にウキウキハッピーなポワポワ女子高生、頑張るぞーぅ!おー!!」
自分を鼓舞するために勢いよく拳を突き上げた。
「おー…?」
なぜか美琴がつられて一緒に拳をあげる。
「ふぁ…」
唯くんは退屈そうに大きなあくびをした。