唯くん、大丈夫?〜小盛り編〜
「それで上履きの女子軍団にはどうする?」
わ!
びっくりした!
いつの間にか委員長が隣にいた。
「…」
唯くんが少し考えてから足を止め、生徒手帳のメモに何か走り書きして委員長に渡した。
委員長と一緒にその走り書きを見る。
『優花の上履き捨ててくれてありがとう。お顔とお名前、覚えました。九条唯』
…
脅し?
「…おっけー、渡しとく。」
委員長が納得したように踵を返して、また別のクラスに向かった。
私は何が何だか分からないまま、あれよあれよと教室に連れていかれる。
私と美琴の教室前に着くと、
「じゃ。」
と、
いつもの無表情で言ってピシャッと扉を閉めた。
…
じゃ。
…ッじゃねーだろぉぉぉおお!!!!
情報過多で処理不良となった私は、
てらちんに頭を引っ叩かれるまでその場に呆然と立ち尽くしていた。