唯くん、大丈夫?〜小盛り編〜
唯くん…なんてこと…
思わず隠れるのを忘れて唯くんに釘付けになってると、後ろからきた子と軽くぶつかってしまった。
「おっとごめんよ〜!」
…
視線。
「…あ。」
瞳孔が開いた唯くんの目が、バッチリ私を捉えてる。
マイクソデカボイスよ。
TPOって知ってるか?
「…」
「は、ハロー…」
ついヘラヘラする私。
ガタンッ!
唯くんが瞳孔を開いたまま猫耳を投げ捨てて荒々しく立ち上がった。
それと同時にザ・チキンは廊下へ逃げる。
「優花!!」
その声に胸がギュゥッと高鳴るのを感じながら、私は廊下を全速力で走り始めた。