追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~
モニカはこれからは自分もそうならなければいけないと背筋を伸ばした。
けれども握りしめた両手は緊張で汗ばんでいる。
「ダンスの前に皆に報告がある。ロストブ王ルビウス三世陛下の許しを得て、私は先日ここにいるモニカ・メルネスと婚約した。モニカ、ここへ」
「は、はい」
(シュナイザーに恥をかかせないように、上品に優雅にふるまわないと)
そう思っているのに、普段より広がりの大きいスカートや高いヒールのせいで壇上にのせようとした足を踏み外してしまう。
(あ、やっちゃった……!)
早速の失敗に肝を冷やしたが、転ぶには至らなかった。
シュナイザーの手がモニカの腕を捕らえ、そのまま壇上に引っ張り上げてくれる。
「ごめんなさい」
シュンとしたモニカが小声で謝れば、シュナイザーが口の端を上げた。
「気にするな。このくらいは想定内だ」
モニカの腰を引き寄せた彼が、皆の方へ顔を向けさせる。
「よろしくお願いいたします」
慌ててペコリと頭を下げれば、拍手と歓声が沸いた。
「まぁお顔が真っ赤だわ。可愛らしいお嬢様ですこと」
「美男美女でお似合いですな」
けれども握りしめた両手は緊張で汗ばんでいる。
「ダンスの前に皆に報告がある。ロストブ王ルビウス三世陛下の許しを得て、私は先日ここにいるモニカ・メルネスと婚約した。モニカ、ここへ」
「は、はい」
(シュナイザーに恥をかかせないように、上品に優雅にふるまわないと)
そう思っているのに、普段より広がりの大きいスカートや高いヒールのせいで壇上にのせようとした足を踏み外してしまう。
(あ、やっちゃった……!)
早速の失敗に肝を冷やしたが、転ぶには至らなかった。
シュナイザーの手がモニカの腕を捕らえ、そのまま壇上に引っ張り上げてくれる。
「ごめんなさい」
シュンとしたモニカが小声で謝れば、シュナイザーが口の端を上げた。
「気にするな。このくらいは想定内だ」
モニカの腰を引き寄せた彼が、皆の方へ顔を向けさせる。
「よろしくお願いいたします」
慌ててペコリと頭を下げれば、拍手と歓声が沸いた。
「まぁお顔が真っ赤だわ。可愛らしいお嬢様ですこと」
「美男美女でお似合いですな」