追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~
キスは一瞬だけですぐに離してもらえたが、モニカは驚きすぎて文句も言えない。
「お前の唇の感触を今知った。プリンのようだな」
してやったりと言いたげな顔で下唇を舐めた彼。
やっと思考が働きだしたモニカは高鳴る動悸の中、恥ずかしさに真っ赤に顔を染めて抗議した。
「私に手を出さない約束は!?」
「約束したつもりはない。『お前の要望はわかった』と言っただけだ」
「そんな……」
一応の安心は得られたと思っていたのに、警戒して過ごさなければならないのかとモニカは愕然とした。
けれどもシュナイザーにさらなるダメージを与えられる。
「冗談はさておき」
(私のファーストキスは冗談だったの!?)
前髪を掻き上げたシュナイザーが真剣な顔をするから文句を言いそびれる。
「お前はもう教会から解き放たれたんだ。今後は自分で考えて判断し行動しろ」
「自分で……」
「そうだ。力を使っていいかどうか決めるのはお前だ。なぜ精霊憑きで生まれたのか、生きる意味を自分で見つけ出せ」
シュナイザーもバンジャマンもナターシャも、自分で考えろと同じことを言う。
モニカは眉尻を下げてうつむいた。
「お前の唇の感触を今知った。プリンのようだな」
してやったりと言いたげな顔で下唇を舐めた彼。
やっと思考が働きだしたモニカは高鳴る動悸の中、恥ずかしさに真っ赤に顔を染めて抗議した。
「私に手を出さない約束は!?」
「約束したつもりはない。『お前の要望はわかった』と言っただけだ」
「そんな……」
一応の安心は得られたと思っていたのに、警戒して過ごさなければならないのかとモニカは愕然とした。
けれどもシュナイザーにさらなるダメージを与えられる。
「冗談はさておき」
(私のファーストキスは冗談だったの!?)
前髪を掻き上げたシュナイザーが真剣な顔をするから文句を言いそびれる。
「お前はもう教会から解き放たれたんだ。今後は自分で考えて判断し行動しろ」
「自分で……」
「そうだ。力を使っていいかどうか決めるのはお前だ。なぜ精霊憑きで生まれたのか、生きる意味を自分で見つけ出せ」
シュナイザーもバンジャマンもナターシャも、自分で考えろと同じことを言う。
モニカは眉尻を下げてうつむいた。