契約結婚のススメ
「覚えてないかしらインターハイ。一貴が出ていたテニスの大会で、希子さんと陽菜ちゃんが応援に来てくれて、その時一貴が優勝したのよ」
「あっ! はい。覚えてます」
そう、あれはインターハイ。ものすごくかっこいい高校生の男の子。義母に促されて『おめでとうございます』とお祝いを言った。
『ありがとう』と答えたまぶしいばかりの笑顔。残念ながら顔までは覚えていなかったけど、幼心の胸のときめきは覚えている。
「あの時は、応援ありがとう」
一貴さんがクスッと笑う。
「きっと縁があるのねぇ」
意味ありげに南城夫人が微笑む。
これって、どういう状況?
母親同士が話をしている横で、私は必死に頭の中を整理した。
『陽菜の写真を見て、懐かしいなぁって言ってたわ』
義母がそう言っていたのだから、彼は私の写真を見てここに来ている。それが本当ならお見合い相手がローマで会った〝ヒヨコ〟だとわかっていたはずだ。
「あっ! はい。覚えてます」
そう、あれはインターハイ。ものすごくかっこいい高校生の男の子。義母に促されて『おめでとうございます』とお祝いを言った。
『ありがとう』と答えたまぶしいばかりの笑顔。残念ながら顔までは覚えていなかったけど、幼心の胸のときめきは覚えている。
「あの時は、応援ありがとう」
一貴さんがクスッと笑う。
「きっと縁があるのねぇ」
意味ありげに南城夫人が微笑む。
これって、どういう状況?
母親同士が話をしている横で、私は必死に頭の中を整理した。
『陽菜の写真を見て、懐かしいなぁって言ってたわ』
義母がそう言っていたのだから、彼は私の写真を見てここに来ている。それが本当ならお見合い相手がローマで会った〝ヒヨコ〟だとわかっていたはずだ。