クリスマスイブ🔔
ピコン。
朝7時になる前に入ってきたメールで目が覚めた。
『今日だけは絶対に会いたい』
まるで宣言のような内容。
正直、だから?って突っ込みたい気もするけれど、今は返信しない。
西村日彩。33歳。産科医。
もうクリスマスを喜ぶ年齢でもなくなった。
メールをくれた彼は、中山大河。31歳。公務員。
仕事で出会い、付き合いだして5年。
不規則な私の仕事と、政治家をしている彼の実家の事情があって、結婚に踏み切れないまま時間だけが過ぎてしまった。
はあー。
ベットから起きてため息を一つ。
困ったな。
いつまでも逃げるわけにはいかないけれど、面と向かって話す勇気もない。
こう見えて私は臆病者なのだ。
普段強がっている分、弱い自分をひた隠しに生きてきたから。
『いつでもいから、連絡ちょうだい』
『いつまでも待ってる』
私からは一切返信していないのに、一方的に送られてくるメールたち。
いつもこんな調子で、絶妙なタイミングで彼からのメールが来る。
普段から3度に1度くらいしか返信を返さないのに、文句も言わずに待ってくれている本当に優しい彼。
ありがたいと思いながら、「ありがとう」が言えない私は本当にバカだ。
朝7時になる前に入ってきたメールで目が覚めた。
『今日だけは絶対に会いたい』
まるで宣言のような内容。
正直、だから?って突っ込みたい気もするけれど、今は返信しない。
西村日彩。33歳。産科医。
もうクリスマスを喜ぶ年齢でもなくなった。
メールをくれた彼は、中山大河。31歳。公務員。
仕事で出会い、付き合いだして5年。
不規則な私の仕事と、政治家をしている彼の実家の事情があって、結婚に踏み切れないまま時間だけが過ぎてしまった。
はあー。
ベットから起きてため息を一つ。
困ったな。
いつまでも逃げるわけにはいかないけれど、面と向かって話す勇気もない。
こう見えて私は臆病者なのだ。
普段強がっている分、弱い自分をひた隠しに生きてきたから。
『いつでもいから、連絡ちょうだい』
『いつまでも待ってる』
私からは一切返信していないのに、一方的に送られてくるメールたち。
いつもこんな調子で、絶妙なタイミングで彼からのメールが来る。
普段から3度に1度くらいしか返信を返さないのに、文句も言わずに待ってくれている本当に優しい彼。
ありがたいと思いながら、「ありがとう」が言えない私は本当にバカだ。
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