恋はゆるく,深くがモットーでしょ?
女子にされるハグと悟にされるハグって全然違う。

凄くドキドキするし,なんかいい匂いがする。



「あれ? 俺の匂い,すき?」

「えっ,いや……別に……」



鼻をすんってしたのがばれてしまった。

悟は嫌がっているようには見えないし,ここでくらい正直になった方が良いのかも?



「まぁ……」

「…別に…すきだけど?」



やってしまった。

悟の言葉を遮った。

悟的にはどっちでも良かったのかもしれない。

でも,悟が抱き締める手をぎゅっと強めて,私の不安を包み込む。



「もう,全く。気にしないで? 俺は聞くの止めてあげようと思っただけだから」




好きって言って貰えて嬉しいしね。

悟はふわふわ笑って,私の頭もふわふわした。




「好きだよ。楓。何回でも言ってあげる。すきって思った度に言うよ。今も,可愛くてすき」
< 25 / 34 >

この作品をシェア

pagetop