御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
「ああ。さっきまで近くの店で飲んでた。果凛の仕事が予定より早く終わったから速攻でお開きになったけどな」
「あ……そうなんだ」
果凛は大学在学中から自作の洋服をネット販売していて、SNSで評判になったり有名モデルからの注文が入ったりと売り上げは順調だ。
おかげで恋人の航との時間がなかなかとれないと菫によく嘆いているが、今日は順調に完了したようだ。
「菫ちゃん、黎に抱かれてどうしたんだ?」
菫と黎の目の前に立った航は、黎の胸に抱かれている菫を見ながら面白がるように笑っている。
「あ……それは、あの――」
「それよりこの酔っ払ってる男は航の会社の社員か? 菫をタクシーに押しこんで無理矢理どこかに連れて行こうとしてたぞ」
菫の言葉を遮った黎は、鋭い視線を塩田に向ける。
「俺はただ……御園さんと一緒にいたくて」
拗ねた口ぶりでぶつぶつ言い訳をしている塩田を眺めていた航は、ふと思い出したように口を開いた。
「見覚えがあるんだけど。もしかしたら、野島さんのところのスタッフの方?」
航は塩田の顔を覗きこむ。
「は……はあ」
塩田が訝かしげにうなずく。
「あ……そうなんだ」
果凛は大学在学中から自作の洋服をネット販売していて、SNSで評判になったり有名モデルからの注文が入ったりと売り上げは順調だ。
おかげで恋人の航との時間がなかなかとれないと菫によく嘆いているが、今日は順調に完了したようだ。
「菫ちゃん、黎に抱かれてどうしたんだ?」
菫と黎の目の前に立った航は、黎の胸に抱かれている菫を見ながら面白がるように笑っている。
「あ……それは、あの――」
「それよりこの酔っ払ってる男は航の会社の社員か? 菫をタクシーに押しこんで無理矢理どこかに連れて行こうとしてたぞ」
菫の言葉を遮った黎は、鋭い視線を塩田に向ける。
「俺はただ……御園さんと一緒にいたくて」
拗ねた口ぶりでぶつぶつ言い訳をしている塩田を眺めていた航は、ふと思い出したように口を開いた。
「見覚えがあるんだけど。もしかしたら、野島さんのところのスタッフの方?」
航は塩田の顔を覗きこむ。
「は……はあ」
塩田が訝かしげにうなずく。