気付いたら有名な婚約破棄のシーンだったので傍観者になってみようと思ったけれど、婚約破棄された悪役令嬢がいい娘すぎたのでちょっとだけ彼女の幸せを願ってみた
「はい、覚えがありません。人の道として外れるような振る舞いはしておりませんから。何をもってジェシカさんへの仕打ちと判断されたのですか」
姿勢を崩さず、まっすぐとクソ皇太子を見つめるシエラ。自分に対して自信を持っている姿はやはりカッコイイ。極悪令嬢はこうでないと。頑張れ、とユカエルは心の中で応援する。
「君はジェシカが孤立するように、自分の取り巻きを使って仲間外れにした。茶会の招待状が届いていない、とジェシカは泣きながら私に言ってきた」
「そうですね。ですが、それはジェシカさんの身から出た錆というものではないのでしょうか。ジェシカさんはそちらの生徒会の皆様と仲良くされておりますから、私のお友達とはご縁が無いものと思っておりました」
シエラのその言葉に、クソ皇太子の脇にクソ生徒会メンバーがずらりと顔をそろえていたことに気づく。この生徒会メンバーは皇太子の親衛隊で構成されているからか、男子ばかり。女子は可憐で儚げなヒロイン一人。
そんな彼女はクソ皇太子の背中で身体を震わせている。ついでにそのふわふわな髪も揺れている。
「それから私のお友達に対して、取り巻きという表現はおやめください。皇太子殿下の品が問われます」
姿勢を崩さず、まっすぐとクソ皇太子を見つめるシエラ。自分に対して自信を持っている姿はやはりカッコイイ。極悪令嬢はこうでないと。頑張れ、とユカエルは心の中で応援する。
「君はジェシカが孤立するように、自分の取り巻きを使って仲間外れにした。茶会の招待状が届いていない、とジェシカは泣きながら私に言ってきた」
「そうですね。ですが、それはジェシカさんの身から出た錆というものではないのでしょうか。ジェシカさんはそちらの生徒会の皆様と仲良くされておりますから、私のお友達とはご縁が無いものと思っておりました」
シエラのその言葉に、クソ皇太子の脇にクソ生徒会メンバーがずらりと顔をそろえていたことに気づく。この生徒会メンバーは皇太子の親衛隊で構成されているからか、男子ばかり。女子は可憐で儚げなヒロイン一人。
そんな彼女はクソ皇太子の背中で身体を震わせている。ついでにそのふわふわな髪も揺れている。
「それから私のお友達に対して、取り巻きという表現はおやめください。皇太子殿下の品が問われます」