気付いたら有名な婚約破棄のシーンだったので傍観者になってみようと思ったけれど、婚約破棄された悪役令嬢がいい娘すぎたのでちょっとだけ彼女の幸せを願ってみた
ということで、本来は出席することができなかった卒業パーティで、大事な大事な友達が婚約破棄のイベントに巻き込まれ、大事な大事な友達が断罪されている。まぁ、断罪と言うほどのものでもないけれど。どんな感じで進んでいくのかなぁと傍観していたけれど、やっぱり納得いかない。
なぜならシエラは極悪な悪役令嬢ではないのだ。見た目はそうかもしれないけれど。ただ、外見がきついだけに過ぎない。でもその心は、誰よりも柔らかく優しい。少なくとも、そのクソ皇太子の背中で小動物のように震えている少女よりも。
このまま放っておくと、くだらない理由によってシエラは国外追放の身となる。そして、追放された先で魔物に襲われ、ジ、エンド。それを知ったユカエルは、裏ボスとしてクソ皇太子とそのヒロインの前に立ちはだかる、というのが本来のゲームのストーリー。
裏ボスとして奴らを死に貶めるのも良いけれど、できることならシエラに幸せになってもらいたいなぁ、と願う。
留学生である自分の言葉がどれだけ効力があるかわからないけれど、シエラを助けたい。と思い、一歩前に出ようとしたとき、目の前で誰かの左手が制した。その左手の持ち主を確認すると。
「ディオン様」
なぜならシエラは極悪な悪役令嬢ではないのだ。見た目はそうかもしれないけれど。ただ、外見がきついだけに過ぎない。でもその心は、誰よりも柔らかく優しい。少なくとも、そのクソ皇太子の背中で小動物のように震えている少女よりも。
このまま放っておくと、くだらない理由によってシエラは国外追放の身となる。そして、追放された先で魔物に襲われ、ジ、エンド。それを知ったユカエルは、裏ボスとしてクソ皇太子とそのヒロインの前に立ちはだかる、というのが本来のゲームのストーリー。
裏ボスとして奴らを死に貶めるのも良いけれど、できることならシエラに幸せになってもらいたいなぁ、と願う。
留学生である自分の言葉がどれだけ効力があるかわからないけれど、シエラを助けたい。と思い、一歩前に出ようとしたとき、目の前で誰かの左手が制した。その左手の持ち主を確認すると。
「ディオン様」