月の砂漠でプロポーズ
「妻と新婚旅行に行くのでと断ったのに、『娘に現地で断ってほしい』と言い出した」
それにしても、渡会さんが気になって仕方のない私に、そんなことを頼む?
渡会さんが私のことをなんとも思ってないの、よぉーくわかりましたよね!
「ふーん、私を当て馬にしてお嬢さんをその気にさせたいと?」
じとぉんとにらんでしまう。
「誤解だっ、俺は令嬢に恥をかかせずに穏便に断りたいの! それに也美、訊いていたか? 『妻と新婚旅行です』ってところ!」
必死な言い方を信用してあげることにしよう。
「そういうことなら」
にっこぉ。私ったら現金。
「…………で、大変申し訳ないんだが、俺の戸籍に入ってくれ」
ん?
ちょっと待って。それって世間的には『結婚』というのでは。
それにしても、渡会さんが気になって仕方のない私に、そんなことを頼む?
渡会さんが私のことをなんとも思ってないの、よぉーくわかりましたよね!
「ふーん、私を当て馬にしてお嬢さんをその気にさせたいと?」
じとぉんとにらんでしまう。
「誤解だっ、俺は令嬢に恥をかかせずに穏便に断りたいの! それに也美、訊いていたか? 『妻と新婚旅行です』ってところ!」
必死な言い方を信用してあげることにしよう。
「そういうことなら」
にっこぉ。私ったら現金。
「…………で、大変申し訳ないんだが、俺の戸籍に入ってくれ」
ん?
ちょっと待って。それって世間的には『結婚』というのでは。