皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました
「これ、ものすごく酸っぱいところがあるのです。そこだけ、食べてくれませんか?」
と、何かをのせたスプーンを口の前に差し出してきた。
「早く、口を開けてください」
言われたので、口を開けるしかない。彼女にスプーンを放り込まれた。
「ね? 酸っぱくないですか?」
と彼女は言うけれど、これは柑橘系の味。ものすごく酸っぱいわけではないのだが。
「これは、オレンジだろう?」
「やっぱり……。私、柑橘系が苦手なんです。じゃ、ここはエドガーさんが食べてください」
とまた、スプーンを差し出してくるので口を開ける。これではまるで、親鳥から餌を与えられる雛鳥ではないか。
少しそんなやりとりを続けていたのだが、彼女が満足したのか、いや、苦手な部分を全てエドガーが食べてしまったからなのか、残りは彼女が一人で黙々と食べ始めた。
と、何かをのせたスプーンを口の前に差し出してきた。
「早く、口を開けてください」
言われたので、口を開けるしかない。彼女にスプーンを放り込まれた。
「ね? 酸っぱくないですか?」
と彼女は言うけれど、これは柑橘系の味。ものすごく酸っぱいわけではないのだが。
「これは、オレンジだろう?」
「やっぱり……。私、柑橘系が苦手なんです。じゃ、ここはエドガーさんが食べてください」
とまた、スプーンを差し出してくるので口を開ける。これではまるで、親鳥から餌を与えられる雛鳥ではないか。
少しそんなやりとりを続けていたのだが、彼女が満足したのか、いや、苦手な部分を全てエドガーが食べてしまったからなのか、残りは彼女が一人で黙々と食べ始めた。