皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました
11.めんどくさい男
「ルネ。シャノン」と紙の束を抱えたミレーヌが戻ってきた。少し、長い距離を全速力疾走してしまったかもしれない。はあ、と肩で大きく息をつく。
「これ、もらってきたから」
息もとぎれとぎれに言いながら、その紙の束をベンチの上に置いた。
――その書き損じのきれいなところだけを、濡れた教科書に挟んであげて。
ミレーヌは書き損じの何も書いていないところを破って、それを濡れた教科書に挟んでいく。するとルネもシャノンもミレーヌの真似をして作業をし始めた。
――次はその本を立てて、シャノンに風の魔法をかけてもらって。
ミレーヌはベンチの背もたれに、紙を挟んだ本を立てかけた。
「シャノン、この本に風の魔法をかけられるかしら。風通しをよくして、乾かしたいのだけれど」
シャノンは頷き、風を起こした。それはとても優しく、心地よい風だった。
「これ、もらってきたから」
息もとぎれとぎれに言いながら、その紙の束をベンチの上に置いた。
――その書き損じのきれいなところだけを、濡れた教科書に挟んであげて。
ミレーヌは書き損じの何も書いていないところを破って、それを濡れた教科書に挟んでいく。するとルネもシャノンもミレーヌの真似をして作業をし始めた。
――次はその本を立てて、シャノンに風の魔法をかけてもらって。
ミレーヌはベンチの背もたれに、紙を挟んだ本を立てかけた。
「シャノン、この本に風の魔法をかけられるかしら。風通しをよくして、乾かしたいのだけれど」
シャノンは頷き、風を起こした。それはとても優しく、心地よい風だった。