【書籍化】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック2巻発売中】
ワーウィックは黙ったまま、スイレンの手を引いて歩く。また泣いてしまったイジェマを、エスコートするのはリカルドだ。
泣いてしまっている女性に優しくするのは当たり前だ。騎士道にも則っている。それはわかっている。スイレンにもそれは理解出来ていた。でも、この二人が寄り添うのは辛い。お互いの気持ちを確かめ合った今なら尚更だ。
応接に使う部屋に入り、リカルドはソファへとイジェマを座らせた。そうして、向かいの大きなソファへ座るとスイレンに手招きをして隣に座らせた。ワーウィックはリカルドの逆隣に座った。寄り添うように体を寄せて来るから、スイレンはくすぐったくてちょっと笑ってしまった。
「イジェマ、説明してくれ。君には将来を誓い合った恋人が居たはずだろう?」
リカルドは安心させるように、隣に居るスイレンの右手を大きな手で握った。イジェマはそんな二人の様子にも特に気にするでもなく、堰止まっていた言葉を吐き出すように話出した。
泣いてしまっている女性に優しくするのは当たり前だ。騎士道にも則っている。それはわかっている。スイレンにもそれは理解出来ていた。でも、この二人が寄り添うのは辛い。お互いの気持ちを確かめ合った今なら尚更だ。
応接に使う部屋に入り、リカルドはソファへとイジェマを座らせた。そうして、向かいの大きなソファへ座るとスイレンに手招きをして隣に座らせた。ワーウィックはリカルドの逆隣に座った。寄り添うように体を寄せて来るから、スイレンはくすぐったくてちょっと笑ってしまった。
「イジェマ、説明してくれ。君には将来を誓い合った恋人が居たはずだろう?」
リカルドは安心させるように、隣に居るスイレンの右手を大きな手で握った。イジェマはそんな二人の様子にも特に気にするでもなく、堰止まっていた言葉を吐き出すように話出した。