【書籍化】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック2巻発売中】
「……貴方との婚約解消が成立したと言ったら……そうしたら喜んでもらえると、思っていたの。でも、ジャックはそれを聞いてから急に怒り出して、もう別れるから二度と話しかけないでくれと……そう言ったの」
青い宝石のような瞳からぽろぽろと涙がこぼれた。その姿を見てガヴェアに居た頃、顔も知らぬ人と結婚するように言われ、リカルドにもう二度と会えないと泣いていた自分に重なるような気もして、ひどく悲しくなってしまう。
あの時、リカルドが攫ってくれなかったら、そう思うと怖くて、手を握ってくれている大きな手を握りしめた。それに応えるようにつよく握り返してくれるから、こんな状況なのにじわじわと湧いてくるあたたかな気持ちが抑えられない。
青い宝石のような瞳からぽろぽろと涙がこぼれた。その姿を見てガヴェアに居た頃、顔も知らぬ人と結婚するように言われ、リカルドにもう二度と会えないと泣いていた自分に重なるような気もして、ひどく悲しくなってしまう。
あの時、リカルドが攫ってくれなかったら、そう思うと怖くて、手を握ってくれている大きな手を握りしめた。それに応えるようにつよく握り返してくれるから、こんな状況なのにじわじわと湧いてくるあたたかな気持ちが抑えられない。