【書籍化】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック2巻発売中】
リカルドは良い匂いがしたような気がして目を覚ました。
そしてここは檻の中だぞと我に返る。でも優しいその香りは現実の世界でも続いている。はっとして檻の外を見ると雨なのに、あの女の子が一生懸命に手を伸ばしていたのだ。
ひどく、驚いた。
何をしているのかはわからないが、自分に何かをしていることはわかったから、リカルドは近づいて彼女に首を振った。何かの魔法なのか、彼女の頭の上には透明の傘のようなものがあったが、こんな気温の中で寒い外に出ていたら彼女が風邪をひいてしまう。
可愛いその子はしゅんと肩を落として、ただリカルドの服を浄化したかったのだとそう言ったのだ。
(え、めちゃくちゃ可愛い。なんなのこの子)
一番身近な異性である気の強い婚約者のイジェマとは比べ物にならないくらいの素直さ。
ここでときめいても、どうしようもないことだとはわかっているが、思わず胸が大きく高鳴った。リカルドはとにかく彼女をこの寒い場所から遠ざけたくてもう一度首を振った。
そしてここは檻の中だぞと我に返る。でも優しいその香りは現実の世界でも続いている。はっとして檻の外を見ると雨なのに、あの女の子が一生懸命に手を伸ばしていたのだ。
ひどく、驚いた。
何をしているのかはわからないが、自分に何かをしていることはわかったから、リカルドは近づいて彼女に首を振った。何かの魔法なのか、彼女の頭の上には透明の傘のようなものがあったが、こんな気温の中で寒い外に出ていたら彼女が風邪をひいてしまう。
可愛いその子はしゅんと肩を落として、ただリカルドの服を浄化したかったのだとそう言ったのだ。
(え、めちゃくちゃ可愛い。なんなのこの子)
一番身近な異性である気の強い婚約者のイジェマとは比べ物にならないくらいの素直さ。
ここでときめいても、どうしようもないことだとはわかっているが、思わず胸が大きく高鳴った。リカルドはとにかく彼女をこの寒い場所から遠ざけたくてもう一度首を振った。