【書籍化】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック2巻発売中】
少年の頃からずっと竜騎士になりたくて努力し続けていたら、幼い頃に親に決められた婚約者には泥臭いと毛嫌いされ、その婚約者がなまじ絶世の美女だと噂される女性だったせいで自分に本気で近づいて来てくれる女の子はいなかった。
婚約者であるイジェマをリカルド自身は別に嫌いではなかったが、ずっと憧れだった竜騎士になった自分を認めてくれないやるせなさはずっと抱えていた。
竜騎士になってすぐに両親が亡くなって、貴族としての仕事も抱えるようになって多忙になり、変わらずに冷たい態度を取り続ける婚約者と心を通わせる気力も潰え、恋愛沙汰からはずっと距離をとってきたつもりだった。
けれど、あの健気で可愛い女の子はもしかすると、こんな自分を気に入ってくれたのかもしれない。
正直こづくりな可愛らしい顔は物凄く自分の好みだった。絶世の美女と巷で呼ばれている婚約者のイジェマより、ずっと好ましく感じたのだ。
こんな冷たい雨の中、走り去ってしまったあの可愛い女の子の帰る先が暖かな暖炉のある優しい空間だと良い。それをもう自分はどう足掻いても用意してあげることは出来ないが、どうかそうであってくれと心から願った。
婚約者であるイジェマをリカルド自身は別に嫌いではなかったが、ずっと憧れだった竜騎士になった自分を認めてくれないやるせなさはずっと抱えていた。
竜騎士になってすぐに両親が亡くなって、貴族としての仕事も抱えるようになって多忙になり、変わらずに冷たい態度を取り続ける婚約者と心を通わせる気力も潰え、恋愛沙汰からはずっと距離をとってきたつもりだった。
けれど、あの健気で可愛い女の子はもしかすると、こんな自分を気に入ってくれたのかもしれない。
正直こづくりな可愛らしい顔は物凄く自分の好みだった。絶世の美女と巷で呼ばれている婚約者のイジェマより、ずっと好ましく感じたのだ。
こんな冷たい雨の中、走り去ってしまったあの可愛い女の子の帰る先が暖かな暖炉のある優しい空間だと良い。それをもう自分はどう足掻いても用意してあげることは出来ないが、どうかそうであってくれと心から願った。