ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う

「同期は連帯責任だからな、あいつら大変だよな」

　レンドールと呼ばれた人が肩をすくめながら答えて、それを受けてくっと笑った金髪のその人はアリスの後ろに居たスイレンを見て興味深そうな目をした。

「こっちはゴトフリーの彼女なんだろ？　じゃあ、こっちの彼女は？」

　アリスはその言葉を聞いて、スイレンを振り返る。その目は関係を言っても良いか確認しているようだったので、何度かこくこくと頷いた。

「えっと、リカルドさんと付き合ってるスイレンさんです。忘れ物を届けに」

　そうアリスが今の状況を説明すると、その三人は顔を見合わせた。厳しい鍛錬後に春の陽気が暑いのか彼らは上半身裸なので、目のやりどころに困ってしまう。

「マジか、あいつらこんな可愛い恋人が居るの？　俺には居ないのはなんで？」

「知るかよ。でも、本当にまじ可愛いな。どこで出会ったの？」

「なんかあいつらに不満とかない？　良かったら聞いてあげるよ」

　近づかれて質問攻めになりそうになった瞬間に、大きな体がその前に立ちはだかった。

「先輩達やめてください。アリスに何かしたら殺します」