またね。
あたしばっかり。
翌朝。
どうやら表情筋が緩んでいたあたしの顔。
それに気付いた琴乃が詰め寄ってきたんだ。
「へぇ〜良かったじゃん」
「へ、へへ」
「どこ行くの?」
「まだ決めてない。でもイルミネーションとか見に行きたいなぁ」
あたしの望みをそのまま口にして、ある事に気付く。
「無理だ」
公共の場に颯真がいたら騒ぎになっちゃう。
「そうだね、厳しいかもね」
「ならお家デートかなぁ」
一緒に飾り付けしてケーキ作って。
それからゲームとかして、そのあとプレゼント交換して……
やば……想像しただけで楽しい。
「またニヤけてるよ」
「え、えへ〜」
机の上に上半身をペターとくっつけ、両手を伸ばす。
「今最高に幸せ」
「はいはい。ごちそーさま」
今は何言われても許せちゃう。