またね。
大袈裟かもしれないけど、それくらい存在が大きくなってたの。
地元の高校は数少なく、共学と、男子高、そして女子高しかなくて田舎に住んでて良かったって思っていた。
だってずっと颯真と一緒にいられるから。
だけど颯真が別の高校を受験したって聞いて、その概念が覆されたんだ。
だから卒業式の日、これが最後ならって思い切って告白した。
あの日は絶対忘れない。
クラスみんなで写真を撮ってるとき、颯真をこっそり呼び出した。
そしたら颯真もあたしのことを好きって言ってくれて。
嬉しくて嬉しくて、あの日は一緒に帰って春休みは毎日会った。
1回だけ都会に遊びに行って。
今思えばそれが運命の分かれ道だったんだなって。
あの日、颯真は───……
モデルとしてスカウトされたのだ。