またね。
元々颯真の顔立ちは整っていて、身長も高かった。
春から高校生って言ってもまだ中学生。
進路を変更するわけにもいかず断ったんだけど、編入手続きとか事務所がやってくれるって言いだして。
終いには自ら颯真の家に訪問して両親を説得させたらしい。
そして入学して間もなく颯真は県外に行ってしまった。
あっという間だった。
初めこそ毎日のように連絡を取り合っていたけど、忙しくなってしまえば回数も減っていくのは当たり前で。
今となれば数ヶ月に1回とかそんなレベル。
「寂しくないの?」
「……そんなこと言ってどうするの?困らせるだけじゃん」
「そうかもしれないけどさ」
「仕事の邪魔したくないもん。それに部活も忙しいし……寂しくない」
「あー、ナギ足速いもんね。期末の前、大会あるんだっけ?」
「うん」