きみだけのメリー・プレゼント
「朔くん、おかえり!」
こちらに手を振る美鈴の華奢な指にはめられている指輪が、イルミネーションの煌めきと共鳴するように輝く。
去年、俺が彼女に贈ったプレゼントだ。
彼女とのペアリングを着けている手で、今年の冬もお世話になっている宝物のマフラーにそっと触れる。
そして、駆け寄って抱き締めた美鈴の耳元で囁いた。
「ただいま、それとメリークリスマス」
「メリークリスマス、朔くん」
君と付き合い始めて2年。
俺たちのまた新たな、宝物のような日々が、愛しいほどに積み重なっていく。
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