最強総長さまに愛されすぎている件について〜女嫌いの総長はブラコン地味子ちゃんを好きすぎる〜
「はぁ〜・・・・・・海月ちゃん、今日も可愛かった・・・・・・・」
「分かる〜!海月ちゃんってさ、なんかふわふわしてるよね〜」
「狙わないでよね」
「それは断言できないかなぁ~」
「はぁ?それは恋でも許さないから」
ここは空き教室。
この空き教室はボク達の溜り場であり、校内での桜の領域だ。教師達にきちんと使っていいと了承を得て使用している。
桜と言うのは、今暴走族の世界でトップに君臨する族のことで強さに聡明さ、人数のどれをとっても一番優れている族だ。
前総長からの使命でボクが今の総長を務めている。桜に入ったのも前総長の真人さんにスカウトされたとき聖が『女子は強くて自分を守ってくれる男子がタイプだと思うよ?桜とかみんなの憧れだから認知してもらえるんじゃない?』と言ったから入ることを決めたんだ。
あの日からボクの世界は海月ちゃん中心で動いている。
「・・・・・紘!聖!恋!美咲!今年の誕生日のプレゼントは海月ちゃんが良い!!!」
「無理に決まってるでしょ。何言ってんの?瑠衣、気持ち悪いな~」
「うんうん!聖の言う通りだよ〜!気持ち悪いこと言わないでよね〜引いちゃう~!」
「瑠衣・・・・お前日を追うごとに気持ち悪くなってるぞ。」
「ね~キモイ~」
まぁ、無理なのは分かっている。でも、気持ち悪い、気持ち悪いってそんなに連呼しなくてもいいじゃないか・・・・・・・・というか笑顔で毒を吐く恋が本当に怖い。
紘にいたってはもう完全に白い目で見つめてくるほどだ。
え、いや冗談だからね?これが本当にするかもしれないと思われているなんて・・・・・・・ボクは普段、みんなからどんな風に思われているのだろうか。
まぁ、そんなことはどうでも良い。
(とりあえず今は1秒でも早く海月ちゃんにあって癒されたい・・・・・・)
女嫌いで有名なボクは不要に海月ちゃんに近づけないから、それがストレスでしかない。