最強総長さまに愛されすぎている件について〜女嫌いの総長はブラコン地味子ちゃんを好きすぎる〜
「うわっ!」
瑠衣くんが眩しくて少し倒れそうになりながら”あぁ、イケメンってすごいんだな”と海月が思っていると、まさかの隣にいた瑠衣くんが肩を掴んで助けてくれた。
「っと、大丈夫?」
「は、はひっ!」
肩を掴まれているせいか顔が至近距離にあったため、はいと言おうとしていたのにはひっと言う謎の言葉になってしまう。
「ははっ何それ!”海月ちゃん”は面白いね。」
それを見た瑠衣くんはおかしそうに笑った。いつも教室にいる時の何事にも無関心で血が通っていない銅像、氷の王子様とは違う、目を細め、無邪気な顔で笑う瑠衣くんについ見惚れてしまう。
(あの歩く銅像などと呼ばれる瑠衣くんも笑うんだな・・・・って、ん?)
そういえば、瑠衣くんが綺麗に笑っていたから気にしていなかったけど、何かが引っかった。瑠衣くんが言っていたセリフを脳内でもう一度再生する。
確か、さっき彼はこう言っていた『ははっ何それ!”海月ちゃん”は面白いね。』と。
(う〜ん何だろう・・・・・・っあ!名前!!!)
そうだ、瑠衣くんは、はっきりと海月ちゃんと呼んでいた。