最強総長さまに愛されすぎている件について〜女嫌いの総長はブラコン地味子ちゃんを好きすぎる〜
廊下の窓に開いた小さな隙間からが差し込んで来た強い日差しが、カラフルな頭に直撃しているせいで、髪が日光に反射し、さっきから眩しくて仕方ない。
「ヤバイ!めっちゃイケメン!!!」
「あー目の保養・・・・・尊い」
「はぁ・・・・・死ぬ。」
「今日も眩しぃよぉぉぉ桜木様達!!」
(あぁ・・・・お腹すいたよぉ・・・・寝坊したせいで朝ご飯食べ損ねちゃったんだよね・・・・・・)
みんながキャーキャー騒いでいるそばで、一人だけ興味なさげに眺めている海月はそんなことを考えていた。
時計を見ると、現在の時刻は昼前。ちょうど海月の目の前を通過した彼らは、めっちゃくちゃ大遅刻だが、先生達からのお咎めはなし。異常だ。
遅刻しても正門を開けてもらいちゃんと門を通って来てるんだとか。現理事長が自分の祖父だからと、自由にしているらしい。あんまり興味がないから、詳しいことはよく知らない。
「ねぇ、海月ってあの中で誰がタイプ?」
「へ?あ、えーっと別にいないかな?それに弟達に関わっちゃダメって言われてるし・・・・・・さーちゃんは??」
ぼーっと彼らを見ていると、同じように窓から身を乗り出しながら、彼らをうっとりと見つめている親友のさーちゃんこと紅葉咲にそう聞かれた。