最強総長さまに愛されすぎている件について〜女嫌いの総長はブラコン地味子ちゃんを好きすぎる〜
両親の言いなりというのは気に食わないけど、歩達に会えなくなるという方が苦しい。
海月はちらりと瑠衣くんを見た。まだ、無言で書類を裁いている。
別に瑠衣くんと同居することはいやじゃない。というか、こんなイケメンと同居できるだなんて寧ろ本望。だって、毎日イケメンを眺めていられる・・・・・しかも超ハイスペックな御曹司で、最強と謳われる総長様の、だ。
それって、めちゃくちゃご褒美じゃないか。
とわいえ、海月と瑠衣くんは今日が初対面だ。向こうだって嫌だろう。きっとうちの親がいつも通り脅して・・・・・って、あれ?
(・・・・・フツーに考えて、うちの親が瑠衣くんを脅せる要素なんて一ミリもなくない?)
旧財閥の御曹司を少しお金持ちの一般人が脅せることなんてできないはずだ。そういえば、今回の同居の件は瑠衣くんが出した案だっけ?
ということは・・・・・逆に瑠衣くんがうちの両親を脅して・・・・・?
まぁ、そんなことはどっちでもいい。歩達に会えないと海月は干からびて死んでしまう。
同居をしないで歩達に会えなくなることと同居をし、万が一にバレてイジメられる可能性があるが、歩むたちと会えることの二つを天秤に掲げて、海月は迷わず後者を選んだ。