『オトメ♡研究同好会』の恋多き日常
「結月ちゃんー、清水結月ちゃん。ちょっ
と、大事な話があるんだけど」
うわ、チャラそうな奴第二号が現れた。今度
は金髪男だ。なぜ、どいつもこいつもいいと
ころで邪魔するんだ。これから、もの凄く嫌
なことが起きそうな予感がする。俺、勘だけはなぜか昔からいいんだよなぁ。
「えっと…、どちら様ですか」
「忘れられているなんて、悲しいなぁ。同じ
クラスの涼だよ」
ただでさえどぎつい見た目なのに、さらにこ
っちに向かってウインクしてきやがった。
「だからぁ、君、結月ちゃんに用事があるん
だってば。ちょっと来てよ」
「ごめんなさい、今取り込み中なので」
「そうだそうだ、新参者はさっさと帰りたま
え。ゆづちゃんは、君にかまってる暇なんて
ないの。今俺と、君の話なんかよりずっと大
事な話をしているんだから」
「さっきから思ってたんだけど、あんた
誰?」
「俺は、ゆづちゃんの先輩。君よりも、ゆづ
ちゃんと仲良いから。残念だったな」
「涼くんには申し訳ありませんが、お引き取
りください」
「何だよお前ら。せっかく結月ちゃんと仲良
くしてやろうと思ったのによ。後悔しても、
知らないからなぁ」
やっと、五月蝿い奴が居なくなった。あんな
に偉そうな態度を取っておいて、ゆづちゃん
に好かれる訳がなかろう。
「それでゆづちゃん、むしろ…の続きは?」
「…、ご自分で考えてくださいよ」
「えー、ゆづちゃんの口から、聞きたい」
たったの二文字に期待して、ゆづちゃんの顔
をまじまじと見つめていると。
「向こうを向いていてください」
「へ…?」
突然ぐいっと顔の向きが変えられて、視界か
らゆづちゃんの姿が消えた。すると、ほんの
一瞬、ほっぺたに柔らかい感触があった。
「キs…」
「先輩、休憩時間はもう終わりです。戻りま
すよ」
そう言った彼女の顔は下に向けられていて、
半分ほどしか見えなかったが、今までに見た
ことのないくらい、真っ赤だった。ふと、窓
から覗いたオト女神像が、微笑んでいる気が
した。
と、大事な話があるんだけど」
うわ、チャラそうな奴第二号が現れた。今度
は金髪男だ。なぜ、どいつもこいつもいいと
ころで邪魔するんだ。これから、もの凄く嫌
なことが起きそうな予感がする。俺、勘だけはなぜか昔からいいんだよなぁ。
「えっと…、どちら様ですか」
「忘れられているなんて、悲しいなぁ。同じ
クラスの涼だよ」
ただでさえどぎつい見た目なのに、さらにこ
っちに向かってウインクしてきやがった。
「だからぁ、君、結月ちゃんに用事があるん
だってば。ちょっと来てよ」
「ごめんなさい、今取り込み中なので」
「そうだそうだ、新参者はさっさと帰りたま
え。ゆづちゃんは、君にかまってる暇なんて
ないの。今俺と、君の話なんかよりずっと大
事な話をしているんだから」
「さっきから思ってたんだけど、あんた
誰?」
「俺は、ゆづちゃんの先輩。君よりも、ゆづ
ちゃんと仲良いから。残念だったな」
「涼くんには申し訳ありませんが、お引き取
りください」
「何だよお前ら。せっかく結月ちゃんと仲良
くしてやろうと思ったのによ。後悔しても、
知らないからなぁ」
やっと、五月蝿い奴が居なくなった。あんな
に偉そうな態度を取っておいて、ゆづちゃん
に好かれる訳がなかろう。
「それでゆづちゃん、むしろ…の続きは?」
「…、ご自分で考えてくださいよ」
「えー、ゆづちゃんの口から、聞きたい」
たったの二文字に期待して、ゆづちゃんの顔
をまじまじと見つめていると。
「向こうを向いていてください」
「へ…?」
突然ぐいっと顔の向きが変えられて、視界か
らゆづちゃんの姿が消えた。すると、ほんの
一瞬、ほっぺたに柔らかい感触があった。
「キs…」
「先輩、休憩時間はもう終わりです。戻りま
すよ」
そう言った彼女の顔は下に向けられていて、
半分ほどしか見えなかったが、今までに見た
ことのないくらい、真っ赤だった。ふと、窓
から覗いたオト女神像が、微笑んでいる気が
した。