甘い天使の甘い罰
「な、なん……で」


「せんぱいこそ、なんで泣いてるんです?」


「……それ、は」

「あんな奴、やめて俺にしましょうよ
俺なら、せんぱいを絶対泣かせないし、笑顔にします。あんな男、思わなくっていいんですよ?」


「な、なんなの……」


「だーかーら!せんぱいの恋心にも気づかないバカな男より、目の前にいるせんぱいを幸せにする男を見ろってことですっ!」


「目の前にいる男って、詩……?」


「まぁそうなりますね。違ったって、無理やりそうしますし。」

というか、なんで私が陽のことを好きって気づいたんだろ……?


それを聞いてみた私。

すると、
「だって僕、せんぱいのお世話係ですから!」なんていう頓珍漢(とんちんかん)な返答が返ってきた。


「お世話歴10分の癖に。」

「それを言っちゃダメですよ~」

「………ありがと。」

とりあえず、お礼。

お母さんにも言われたし……


「せんぱい、照れてま…「照れてない。」」

「まぁ、そんな姿も可愛くで好きですけど。」


というか、一人称【僕】だったのになんで途中から【俺】になってんだ……

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