甘い天使の甘い罰
「じゃあ付き合いましょ!」


「発想がおかしい。」


「決まりですね!じゃあ付き合ったんだし、何か一個、したくないですか?」


「決まってはいないからね?ってか何か一個って何?」


「んーと……キス、とか?」


「ついに頭どっかいっちゃったのかな?」


「えー、良くないっすか!せんぱいの甘い唇、奪っちゃいますよ?」


「最近空気が乾いて乾燥してるんだけど。」


「大丈夫ですよ!乾燥してたって僕が潤させてあげますから!」


「そういう問題じゃないだろ」


「キスは無理かぁ~逆にせんぱいは何ならいいんですか?」


「それって、付き合ってる前提だよね?付き合わないから大丈夫。って、後輩はもうお弁当食べたの…?」


あまりの速さに驚く私。


まだ5分位しかたってないけど……


「せんぱいが食べてる姿見ながら食べてたんであっという間に無くなっちゃいました!」


「マジか………」


私、まだ大きいおにぎり一個残ってるのに……


「あっ!そーですよ!これにしましょ!名前呼び!」


「名前呼び?」

「お互いに名前で呼び合うんですよ!さっきせんぱい、僕のこと『後輩』って言ったけど、『詩』とか『詩くん』とか!」


「無理無理無理無理」


いきなりそれはレベチでしょ!


私が後輩のこと『詩』とか『詩くん』って言うの、絶対気色悪い…


< 8 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop