離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます

 スケジュールと、顧客情報を頭の中で一生懸命巡らせてみたが、今日は外国人のお客様の予定は入っていない。

「Stop doing it! 」

 彼女もやめて! と男に必死にアピールして、私を助けようとしてくれている。

(いや、マジこの状況分からないんだけど…… とりあえず、離してくれないかなぁ…… )

 締め上げが苦しくて、段々と意識が朦朧として来た。

「Cut it out‼︎ ーーーー! ……NO!! 」

 女の子が離せ!!と叫んで、英語で必死に何か彼に説明する。

 残念ながら、早口で、何を言ってるか聞き取れないが、多分、怪しい者じゃない的な事を、伝えてくれてる筈…。

 暫くして、やっと誤解が解けたのか、私を掴んでいた黒服の男が手を離した。

(ウヴッ…… SPっ怖っ…… )
 






 



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