離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます

　目をパチパチと何度も瞬かせ、確認するが、やはり昼間、お義母様と一緒に来ていた、白鳥さんだ。

「……待っていたって……、え？　ええ？！　もしかして、白鳥さん帰って…… なかったんですか？！　」

　（どう言う事？！　え？！　ずっと家の中にいたって事？！　）

　思考が上手く纏まらず、驚きのあまり目を見開いて、固まった。

「そうよ。　蓮斗さんを驚かそうと、ベットの下にずっと隠れていたのよ。　そしたら、あなた達の、乳繰り合う声が聞こえて来るじゃない。　イライラし過ぎて、髪を掻きむしっちゃったわ」

「…… 隠れていたって……、午後からずっと？！　」

「貴方、呑気に寝てたから、その間に、バスルームを借りて、蓮斗さんと直ぐに愛しあえる様に、準備しておいたわ」

　ウフフッと悪びれず笑う彼女に、背筋がゾワリとする。