離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
 頬をピンクに染めて、ハァハァッと息を漏らす私に、蓮斗さんは、ペロっと唇をひと舐めすると、恍惚とした瞳で笑みを零す。

「はぁー……っ、堪らない…… 」

 頭に霞がかかったように、ポヤポヤしていた私の両手を引いて、身体を起こす。

「お腹に負担がかからない様に、シエナが上な」

 横たわった蓮斗さんの上に、乗る様に促される。

「っ……! じ、自分でなんて、む、む、無理……っ…… 」

 真っ赤になって、ブンブンッ首を横に振る私に、悪戯っ子の様に、蓮斗さんはニマニマ笑う。

「シエナは俺と愛し合いたくないのか? 」

 あからさまに、ショボンっとした彼に、

「そ、そ、んな……、あ、あ、愛し合いたい……で……す…… 」

 恥ずかしい事を言わされ、掌で顔を隠したが、耳まで火照って、真っ赤なのは隠しきれない。

 その姿に、満足気に目を細めると、「おいで」と、蓮斗さんは、上体を起こして、自分の上に向かい合わせで跨るように、私の腰を支えて挿入を手伝う。

 蕩けて、蜜が溢れ出して、クチュっとイヤラし音を立てて、蓮斗さんのモノを呑み込んでいく。

 久しぶりで狭くなった隘路を、押し開くようにゆっくりと、ゆっくりと彼のモノが進んで行く。

「んっ、んんっ……っ 」

「くっ……っ  力を抜け」

 蓮斗さんが、耳元で囁くと、敏感になった身体がビクビクッと、快感を拾う。

 耳朶を甘噛みされ、中を舌で刺激され、強張っていた身体が弛緩する。

 その隙を見逃さず、蓮斗さんは、私の奥にグッっと一気に押し挿れた。

「っひゃああぁぁんっ……っ! 」



 




 


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