離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
「…… すまない……、つい、やり過ぎてしまった…… 」

 一度ならず二度三度……。

 妊婦のシエナに無理をさせてしまった……。


 俺の横で眠るシエナの手を取って、そっと左の薬指にリングを嵌める。

 首元には小さな小さなベビーリングを、チェーンで通して、着けた。

 家族三人揃いのリング。

 コレならば、お前も喜んで受け取ってくれるだろう。

「何度、記憶を失ったとしても、俺はその度にお前を愛すると、約束する。 愛している、シエナ」

 チュッと、頬に触れるだけのキスを落として、愛しい人の喜ぶ顔を想像して、俺は眠りに落ちるーーーー…… 。




 Fin
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