離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
 ドアの前で胸に手を当て、スーハー、スーハー深呼吸をする。

 「や、や、や、やっぱリやめません? 」

 ガクガクと膝が震えて、ゼンマイのオモチャのようで、上手く歩けない。

「心配しなくていい。 フォローはする。 君は私の隣に居れば良い」

 そう言って、私の腰を抱き寄せる。

(はわわわわわーっ もうね、このエスコートだけで倒れそうですよっっ! )

「無理そうだったら、俺だけ見てろ! 」

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