「今日、クリスマスってよ」
「……それで、ここがこうなって」
「あー、はい」
「最後にこうして」
「ははーなるほど」
「……本当に分かってるのか?」
「もちろんっす」
水原と先生の元を訪れると、わからないところを2人一緒に教えてもらえることになった。
まぁ難しいところなんていうのは大体決まってるから、そこを教えて貰えば自然と他のも解けてくる。
「水原は? 他にわからないところあるか?」
「いえ、とりあえずはわかりました」
「俺もなんとなくはわかりました」
曖昧に濁した俺たちの言葉に、苦笑いをする先生。
「まぁ復習してみて、わからなかったらいつ来てもいいからな」
「うーす」
なんかこうやってたった2人でもちゃんと相手してくれるのってすげぇよな。
補習は嫌いだけど。
「ありがとうございました」
お礼を言って帰ろうとすると、あー待ってくれと先生に呼び止められる。
「これ、貰い物だけど」
そう言って渡されたのは、……チョコレート?