記憶のカケラを拾って
え?うそだ…全部全部完璧に出来てると思ってたのに…!!
「うそ…だよ…」

「嘘じゃないよ、どれだけ音のことだけ見てたと思ってんの?」

そんなこと言ったら…
甘えちゃう…戻りたいって思ってしまう…

「…いいの?私、戻っていいの…?」

「いいよ、ずっと待ってたんだ。音はずっと俺の。」

「嬉しい、嬉しいよでも…」

「…でも?」

「私、愁と同じくらい梨奈も大切…」

「大丈夫だよ」

「え?」

「今日俺は音にもう1回告白するつもりで話しかけたから。あいつも分かってたよ、初めから。だから大丈夫。」

「でも…」

「音」

「梨奈…??」

「私初めから分かってたよ、叶わないって。それにそれでもよかったの。見てるだけでよかった。なにより音の笑った顔が好きだから。」

「梨奈…大好きっ…」

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