わたしのカレが愛するもの

縁側で(いまどきのお宅にはほとんどないけれど)お茶を飲みながらほのぼのするのは、もっとずっと先でいい。


「すればいいじゃない。むこうが押し倒してくれないなら、千陽が押し倒せばいいのよ」

「無理」

「無理じゃない」

「無理無理無理っ!」

「簡単だって。スケスケのセクシーな下着で迫ればイチコロ」

「そんなことしたら、風邪ひくよって言われる……」

「あはは、それはないでしょ!」

「あるの! だって、もう試してみたもん……」

「え、いつ?」

「高校生のとき。バレンタインデーに……」


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