わたしのカレが愛するもの


「はぁー、よかった。断られたら、どうしようかと思った」


大げさなくらいホッとして見せたコウくんは、ボロボロ泣いているわたしを胸に引き寄せると優しく背中を擦ってくれる。


「ちぃ。寂しくて、いつもはしない夜遊びをしようと思ったの?」

「……ん」

「あんな大量の料理、まさかひとりで食べるつもりだったの?」

「…………ん」

「太るよ?」

「…………」


ぜい肉がなくて、掴みづらい脇腹をぎゅっとつねってやれば、コウくんに笑われた。


「でも、食べた分消費すればいいだけだからね。お手伝いするよ」

「ん?」

「帰ろっか」

「……うん!」


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