未知の世界7
まだみんな、寝てるかな…
と思い、リビングのドアを開ける。
ガチャ
「あ…」
ただいまの時刻、午前9時
そんなはずはなかった。
私が目覚めてから、1時間以上も経っていたことに気づく。
リビングには、お父さんとお母さん、それから孝治さんに…
進藤先生。
なぜ?
と思ったけど、いつもこの家にいるのが進藤先生だ。
「お、おはようございます。」
私のほうを4人が見ている。
いや、正確には、睨んでる?
お母さんまで厳しい顔して、私を見ている。
『おはようじゃないだろっ!』
すぐさま飛んできた孝治さんの言葉。
怒ってる…
『どこに行ってたんだい?』
孝治さんが怒ってるいる時は冷静なお父さんが、気持ちを抑えて聞いてるのがよく分かる声。
「…ぇっと、これを。」
薬を前に出して、バス会社に行ったことがわかるようにする。
『これじゃないだろ?』
すごい剣幕で怒ってる孝治さんが、私の方にやってくる。
やば!
「ごめんなさい!」
そう言って頭を下げる。
孝治さんの勢いに押されて、私は気づくと家を飛び出していた。