未知の世界7
『それで、どうしてあそこにいたんだい?』
「えっと…あの…」
言えるわけない…MRIが嫌だなんて。
歩いたせいで船酔いが強くなってきた。
『嫌なんだろ?
検査。』
さ、すが孝治さん。
「はい…だって…気持ち悪いんだもん。」
『その状態を診ないと意味がないんだぞ。』
それは…そうだけど。
『検査前からアイマスクして挑めば、どうかな?
中の機械を見てしまうから、気持ち悪くなるよね?』
「そうですね…たしかに。」
『逃げることは一人前のくせに、病気と闘うこと苦手だよな…』
と溜め息混じりに話す孝治さん。
みんなそうだと思うけど…。
そんなこんなで、検査は無事に終わった。