未知の世界7
「はぁー!お腹いっぱい。幸せ」
一心不乱に食べていたら、周りに人がいることも忘れて声を上げてしまった。
『まぁそれで昼ごはんも食べろよって言うのは無理な話だけど、食べられるなら食べろよ。』
食べ終わったところでゆっくりはできないので、二人で席を立ち上がり、お会計は孝治さんに任せてカフェな外で待った。
『さぁ行こうか。』
そういうと私の肩を抱き寄せて並ぶように歩き始める孝治さん。
『ほら、みんなが見てるよ。俺の奥さん』
そう耳元で囁かれて、顔が真っ赤になったことがわかった。
「こ、孝治さん、ここは職場ですよっ!」
小さい声で注意してみるけど、
『いいんじゃない?俺はフリーじゃないってわかるだろうし。』
なぜか自慢げに言いながら、周りの人に目をやっている。
さすがに夫婦といえど、恥ずかしいよー!
それはエレベーターに乗る頃には終わっていたけど、病院では二度としないで…と願った。