未知の世界7

~医局にて~



『久しぶりだったからね。』




そういいながら、頭を抱える幸治と石川先生に声をかけるのは幸治の父、佐藤先生。




「熱と一緒に発作が出たんで、検査は延期しましょう。」




と頭を上げた石川先生が苦渋の決断を下す。




『そうだね、それがいいね。今は熱を下げて、喘息が出ないで、状態をよくすることだね。』




しょうがないという表情で答えるのは進藤先生。




『しかし、体を起こしたときになったから、驚いたけど。




口の中にあった唾液が、飲み込めず、気管にいったのかもわからない。』



と進藤先生。


『そうなると、飲み込む力が熱もあって弱くなってることもあるな。』




佐藤先生が答える。




『とりあえず、ジャクソンには私から連絡するから。』




「よろしくお願いします。」と石川先生と進藤先生が言うと、それぞれ検査のデータを見るため、席に戻った。

 
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