女の恋愛図鑑

あたしよりも大事

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たーくんとまだ何にも無いとき


何だか希望に溢れてて、新しい環境の中、それなりに友達も出来た。

大学って意外とわがままな女が多いのかもしんない。

高校の方がパーソナリティが良い。多分。

どうしても高校が懐かしくて、部活の先輩が入っててなおかつ高校が一緒の年上の人が多く入ってるテニサーに入る。
テニサーってテニスサークルね。

意外と居心地が良くて、アットホームで、無理に飲ませる飲み会がなくて、安全だった。

高校があたしと一緒のともちゃん先輩と同じ2回生だけど、21歳のきったん先輩はやたら喋りやすい。高校もあたしと一緒で地元話に花が咲く。野球部キャプテンだったらしい。全然記憶にない。

サークルに入って2ヶ月目の5月、あたしと仲が良かった子たちが、他の子となかなか馴染めなくて、あたしを通してきったんに相談しに行く。

きったんは面倒見がいい。

昼から夕方まで話して、友達はバイトがあるから帰ると言った。

けど、あたし何か家に帰りたく無かった。

きったんはラッキーストライクのタール11を吹かしながら、

「用事ないんだったら飯でも行こうか。」
と言って、火を消した。きったんは超が付くほどヘビースモーカー。
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